針葉樹 ベイツガ(マツ科)

北米から輸入されている木材としては、ベイマツと双壁をなし、丸太、製材品ともに日本の住宅建築に欠かせないものになっています。

ベイツガは同じ品質の製品が大量に輸入され、価格も安かったので柱材の主流になりました。

しかし、近年になってシマフクロウの生息地であるツガ林の伐採を禁ずる運動が起こって、輸入量は確実に落ち込み、
替わってカナダツガが輸入されるようになりました。 太平洋地域をアラスカ南部からブリティッシュコロンビア州、さらにワシントン州西部からカリフォルニア州北西部に分布しています。

木材の色は白に近い、やや紫色を帯びた淡桃褐色がかっています。日本産のツガよりずっと淡色です。
心材と辺材の色の差はほとんどありません。日本のツガに似ていますが、現在輸入されているものは年輪幅が広いので、ツガの糸柾のような材面は期待できません。平均気乾比重は0.46で、ツガよりは軽軟です。

ベイツガは樹脂が表面に滲み出てくる懸念がなく、どこにでも使える利点があります。
建築材としてスギと完全に重複する広い用途があり、特に柱材および保存薬剤を注入した土台としての利用が目立っています。

そのほか、箱材、木枠、道具類などにも使われます。
なお、業界では、低価格で材質の差が少ないベイモミと一括してヘムファーと呼ぶこともあります。

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