広葉樹(こうようじゅ)ハルニレ、アカダモ、楡(ニレ科)

北海道、本州、四国、九州、さらにサハリン、朝鮮半島、中国などに分布しています。
その蓄積は日本では北海道で一番多く、そのため、北海道のイメージを現すときにニレとかエルムという形でこの木の名前が使われているのをご存じでしょう。
同じ属のなかにはこのハルニレのほかにアキニレ(U.parvifolia)とオヒョウニレ(U.laciniata)があります。

木材
辺材と心材の間の色の差は明らかです。
前者はくすんだ白色で、後者はくすんだ褐色です。
大きい道管が環状に配列するため、年輪界ははっきりとしています。
木理は通直で、肌目は粗です。幹にコブのあるような場合には、美しい杢が材面にあらわれ、化粧的な価値が高くなります。
その杢のあらわれ方によって色々な名前が付けられています。気乾比重は0.42-0.63(平均値)-0.71でやや重硬な木材です。
保存性は低いといえます。切削などの加工はどちらかといえば難しいといえます。曲木ができます。表面の仕上りはあまりよくありません。

用途
家具、器具、車両などがあります。
内装や家具などで、淡色の木材が好まれた時期があり、柾目どりをした単板が天然木化粧合板にかなりの量使われました。
またその時にはムクの板も家具などに使われ、ちょっとしたブームになりました。

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