針葉樹 ベイスギ ウエスタンレッドシーダー(ヒノキ科)

ベイスギという名前がついていますが、日本のネズコ(主に本州北~中部、四国に生育)の仲間で、
ベイスギの名称は、木材の色がスギに似ているところから材木屋さんが付けたものです。

記録によると、北米から最初に商業的な木材輸人が行われた明治17年に東京の木場に入ってきたのは、ベイスギだったようです。

歴史的な樹種で、当初貴重だった秋田スギと競合したようです。
北米では、western redcedar、giant redcedar、shinglewoodなどと呼ばれ、いろいろな像を彫り込んだインディアンのトーテムポールがベイスギです。
これはベイスギの耐候性が非常に高く、屋外で長期間もつからです、また耐候性にすぐれていることから、薄く割って屋根板として用いてきました。
この木にシングルウッド(屋根材)という名がついているのはそのためです。

アラスカから太平洋岸沿いにカリフォルニア州北部までと、内陸でもアイダホ、モンタナ両州に分布しています。

心材の色は濃い赤色で、部分的には黒ずんだ黄褐色もあります。辺材との色の違いがはっきりしています。
色が均一でないことがこの木の欠点で、用途によっては漂白してから染色することも行われているようです。
年輪はかなりはっきりしていて、肌目はやや粗です。針葉樹としては軽いほうで、平均気乾比重は0.39です。
加工も容易です。屋根、天井板、外壁、温室、デッキなどの建築用材や建具、集成材にも使われています。

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